地域医療連携室では地域の医療機関や開業医の先生からの紹介患者さんに対し、救急医療や専門的な医療、または検査のご依頼について、患者さんがスムーズに受診できるようにサポートをさせていただきます。また、病気の治療・療養に伴う経済的な不安や退院後の生活の心配ごとなどについてのご相談を、医療ソーシャルワーカーが患者さんと一緒に取り組み、問題解決のお手伝いをしております。
2024年度の診療報酬の改定に伴い、10月1日より「地域包括医療病棟」を開設しました。
生産年齢人口が極めて低い当地区では、必然的に高齢者とりわけ後期高齢者が救急搬送の多くを占めます。その高齢者の入院には、病気を治療する過程において入院の継続による、筋力低下、関節拘縮、心肺機能低下、循環器障害、認知機能低下など、多くのリスクを伴います。
その為、入院を機に身体機能が低下し要介護状態となり、自宅復帰が困難となるケースが見られます。
これらの過疎地域における問題を少しでも解消すべく、当院の新たなチャレンジとして、この病棟を立ち上げました。
この3つを兼ね備え、高齢者の医療・介護・福祉を包括した支援を進めることが大きな特徴であり、伊豆地区において当院が最初の開設となる病棟です。
医師、看護師、リハビリテーションセラピスト、薬剤師、栄養士、医療ソーシャルワーカー等、力を合わせ住民の皆様の健康回復・早期退院支援に努めて参ります。
当地域の高齢化率は約46%を超え50%も目前となっており、人口減少・医療資源不足はもちろんのこと、独居高齢者・身寄りのない方も多く、過疎地域における多くの問題を抱えています。
このような地域にあって、地域包括ケアシステムの一翼を担うべく、より幅広く懐の深い受け入れを積極的に進め、「住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けるための支援」を目的に、令和5年4月1日より地域包括ケア病棟を開設しました。
当病棟では地域のニーズに応え、急性期の治療を終えた患者さんの受入れに留まらず、在宅・生活復帰支援を積極的に進め、特にリハビリに力を入れています。
またターミナルケアの患者様においても、ご本人やご家族の意向に沿って、「一度は自宅に帰りたい、帰したい」との思いに応えられるよう、一時外泊を含め柔軟な在宅療養支援を進めています。
そして、自宅退院された後のフォローアップとして、急変時の受入れやレスパイトを含めた再入院希望時の迅速な対応を図り、患者家族の精神的負担や不安を解消できるよう、自宅退院に移行しやすい環境を病院がバックアップする体制を整えております。(賀茂地区在宅医療ネットワーク)
入院・転院のご要望や相談等がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
下田メディカルセンターの高機能検査機器を、地域の医療機関の先生方にもご利用いただけるシステムです。地域の医療機関より事前予約を取ることができます。患者さんは来院して診察室を経由することなく、検査を受けられます。検査結果は、後日ご紹介元医療機関にご郵送いたします。
■検査項目
CT検査、MRI検査、超音波検査、骨塩定量検査、ホルター心電図、ABI
ボタンを押すとダウンロードできます。
病気になると、身体のことばかりでなく、さまざまな心配ごとが出てくることがあります。医療ソーシャルワーカーは、そうした心配ごとに皆様と一緒に取り組んでいく専門のスタッフです。
患者さんのご紹介や検査共同利用に関するご質問など、お気軽にお問合せください。
下田メディカルセンターでは、地域医療連携室内に以下を設置しています。
お気軽にお問い合わせください。
地域で暮らす難病患者さまが、難病の克服を目指し長期にわたり療養生活を送りながらも社会参加への機会が確保され、地域社会において尊厳を持って生きるよう、難病診療連携拠点病院・社会福祉等と連携を図り、身近な医療機関として医療の提供と支援を目指します。
2016年5月25日に賀茂地区の地域包括ケアの実現に向け、賀茂1市5町(下田市、東伊豆町、河津町、南伊豆町、松崎町、西伊豆町)の委託を受け、在宅医療・介護連携推進事業の管理運営をしています。
(ア)地域の医療・介護の資源の把握
(イ)在宅医療・介護連携の課題の抽出と対応策の検討
(ウ)切れ目のない在宅医療と介護の提供体制の構築の推進
(ア)在宅医療・介護連携に関する相談支援
(イ)地域住民への普及啓発
(ウ)医療・介護関係者の情報共有および研修の支援
医療介護を必要とする住民の方々が住み慣れたこの地域で安心して生活を送れる為に、訪問診療に当たる医師の後方支援として、患者様の急変時や訪問診療医の不在時の対応等を担い訪問診療医の負担軽減を図ると共に、より効率的で効果的な在宅医療の推進と地域における在宅医療連携の構築を支援することを目的として、「賀茂地区在宅医療ネットワーク」(以下ネットワーク)を立ち上げました。
概要は、訪問診療・往診を受けている患者で、急変の恐れがある、または終末期の方から難病医療患者等のレスパイト入院を希望される方を対象に、担当医師が患者・家族に説明・同意を頂き(個人情報使用同意書)、賀茂地区在宅医療ネットワーク登録カード(今後の治療方針、本人・家族の希望が記載)を記載の上、診療情報提供書と併せ下田MC地域医療連携室にFAX送信し登録を行います。実際にその必要が生じたときに、診療所医師が地域医療連携室(時間外は外来担当看護師)に電話連絡をし、担当医が訪問出来ない場合は、訪問看護師が患者・家族に意向を確認し担当医に報告します。当院では、登録カードの内容を確認の上、診察・治療・入院または死亡時の診断等の対応を行います。
テストケースとして2019年1月1日から運用開始を開始しており、登録者は2023年3月末時点で76名となっております。
在宅復帰を望む患者・家族にとって、入院施設のある当施設と連携していることは在宅療養に踏み出す上で大きな安心感に繋がり、訪問診療を行う医師・訪問看護師にとっては業務・精神的な負担の軽減が図ることができ引き受けやすい体制が整います。
このネットワークを当地域での地域包括ケアシステムの普及・啓発に向けたツールとして活用・運営しています。
【営業時間】
月曜日から金曜日…8:30~17:00
土曜日 …8:30~12:30
地域医療連携室 がん相談支援センター
TEL:0558-25-3535
「下田MCレター」は地域医療連携室で発行している医療関係者向け広報誌です。
年3回発行しています。
最新号下田MCレター Vol.34 (2024年9月発行)